岩手県
厳美渓
一関市にある磐井川中流の渓谷、厳美渓(げんびけい)。全長は2キロメートルで、栗駒山を水源としています。
かつて仙台藩主の伊達政宗公は「松島と厳美がわが領地の二大景勝地なり」と、この地をたびたび訪れました。現在では、年間70万人以上の観光客が訪れます。国の名勝及び天然記念物にも指定されています。
美しいエメラルドグリーンの水が流れるこの渓谷は、春は満開の桜・秋には山の紅葉と、四季折々に多彩な表情を見せてくれます。
花巻
花巻は、詩人・童話作家の宮沢賢治(1896年-1933年)の故郷です。
故郷岩手を深く愛した賢治は、岩手県をモデルとした理想郷「イーハトーブ」を作品の中にたびたび登場させました。
花巻には「宮沢賢治記念館」「宮沢賢治イーハトーブ館」「宮沢賢治童話村・賢治の学校」ほか、賢治の足跡をたどるスポットが充実。「宮沢賢治記念館」を訪ねる観光客は年間20万人を超えます。
また花巻温泉郷は、東北有数の湯どころとしても親しまれています。
猊鼻渓
猊鼻渓は、一関市東山町にある砂鉄川沿いの2kmにわたる渓谷です。
渓谷では、船頭が唄う「げいび追分」を聞きながら、舟下りを楽しむことができます。
流れは静かで、渓谷には高さ50m~100mの石灰岩の岸壁・断崖が連なり、滝や鍾乳洞も見られます。
秋の紅葉はもちろん、新緑の頃には藤の名所としても有名です。
平泉
平泉周辺には、約900年前、藤原氏3代にわたり築かれた絢爛豪華な文化遺産が残ります。
代表的なものは、中尊寺(金色堂、金色堂覆堂、経蔵、白山神社能舞台、中尊寺境内)と、毛越寺(庭園)。
中尊寺は、金色堂(こんじきどう)をはじめ、3000点あまりの国宝・重要文化財を有しています。
写真は毛越寺で、日本で唯一の平安時代の浄土庭園として国の特別史跡・特別名勝に指定されています。
龍泉洞
「日本三大鍾乳洞」のひとつ、龍泉洞。国の天然記念物にも指定されています。
調査済みの総延長は約1,200mですが、実際には5km以上ともいわれます。
全部で7つの地底湖を持ちますが、なかでも第3地底湖は水深は98mと深く、その水の色はドラゴンブルーと呼ばれています。地底湖の水は世界有数の透明度を持つことで有名で、名水百選のひとつにも選定されています。
鍾乳石と地底湖、その水音が織りなす幽玄さは、訪れる者を幻想的な世界へといざないます。